2009年6月4日木曜日

アンチウイルスソフトと販売店

皆さんもコンピュータを購入すると必ずと言ってよいほどインストールを行うアンチウイルスソフトの話です。

日本市場でアンチウイルスソフトと言えばT社(赤)さんですとかS社さん(黄)、M社さん(黒)が有名どころではないでしょうか。またSN社さんでもAVソフトを発売しておりこちらも低価格路線でかなりのシェアを獲得しているようです。

それでは電気屋さんで最も目立つソフトは?と聞かれたらきっと赤いT社さんを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

皆さんもY橋カメラやBカメラなどのソフトウェア売り場で、
ひな壇のようなところにウイルスソフトが置かれているのをご覧になったことがあると思います。

実はこのひな壇というのが非常に日本特有というか面白くなかなか曲者だなと思うのです。

前置きが長くなりましたが、今日は店頭販売のリベート方式について書こうと思います。

電気屋さんは小売店のため、普通小売店は卸売や流通から商品を卸してくるのが一般的な認識ではないでしょうか。

一方で激安を文句に商売している電気屋は在庫のリスク等をヘッジしたいのが本音なので出来れば在庫を抱えたくないというニーズがあります。

そんな電気屋の思惑と各アンチウイルス屋さんのシェアを伸ばすためにショーケースとして自社製品を宣伝したいメーカの思惑が重なってか、(少なくとも)アンチウイルスソフトに関してはリベート方式をとっているのが通常です。

つまり各メーカは電気屋さんに頼んで自社製品を置いてもらって、なおかつ売ってもらっているわけです。そして売ってもらった金額に対してメーカは電気屋にリベートをバックする構造となっています。

ここでひな壇の話に戻るとこのひな壇上のソフトの配置がすべてリベートの金額によって決まっているのです。リベートをたくさん払えば一番良い場所に置いてもらえて、なおかつガシガシ営業してもらえる。

つまり、赤いT社さんが最も店頭リベートを払っているということになります。

リベートが大きい製品を積極的に売るのは販売店からすれば当たり前の話なのですが、
驚くのがこのリベート金額です。

なんでも、3800円程度の製品を売るためにT社が電機屋に払う金額は、な、なんと4000円!!なのだとか。

これは売れば売るほど初年度は赤になる計算ですね。

メーカとしては一度インストールしてもらえば翌年のライセンス更新で黒字化できるという算段でやっているのだと推測できますがなんかこの構造は不思議に感じませんか?皆さんはどう思われますか?